金属加工業のホームページで
載せるべきこと
図面を持っている人が「この会社に頼めるか」を判断できる形とは何か。制作する側の立場から整理しました。
発注側が見ているのは、
加工方法・材料・寸法。
「高い技術力」では、自分の図面が通るかどうかを判断できません。ホームページで先に示すべきは、できる加工の範囲です。
- 加工切断・曲げ・溶接・組立
- 材質鉄・ステンレス・アルミ
- 図面PDF・DXF・現物
金属加工のホームページが果たす仕事
板金・製缶・機械加工の仕事は、既存の取引先と紹介で回っていることが多く、「うちにホームページは要らない」と言われることがあります。ただ実際には、次の3つの場面で見られています。
- 新しい取引先の裏取り — 展示会や紹介で名前を知った担当者は、発注の前にほぼ必ず社名で検索します。そこで加工の中身が出てこないと、社内で稟議を通す材料がありません。
- 頼めるかどうかの一次判断 — 図面を持っている人は、問い合わせる前に「この会社で作れそうか」を自分で判断します。判断できなければ、問い合わせずに次の候補へ行きます。
- 求人 — 溶接や機械加工の経験者は、応募前に必ず会社を見ます。どんな仕事を、どんな設備でやっているかが分かるページは、求人広告より安く効くことがあります。
載せるべき7つの要素
1. 対応できる加工を、工程の名前で書く
「金属加工」「精密加工」だけでは、何も伝わりません。切断・曲げ・溶接・組立・穴あけ・タップ・面取り、あるいは旋盤・フライス・研削のように、工程の名前で並べてください。見る人はその言葉で自分の図面と照合します。
板金・製缶が主工程の会社と、切削が主工程の会社では、書くべき言葉が違います。両方やっているなら両方書き、片方だけなら片方だけを書く。できないことを書かないほうが、結果として問い合わせの質が上がります。
2. 扱える材質を明記する
同じ形でも、鉄・ステンレス・アルミでは加工の勘所が違います。材質は、発注側が最初に確認する条件のひとつです。
| 項目 | 書き方の例 | なぜ効くか |
|---|---|---|
| 鉄 | SPCC / SS400 など | 材質記号まで書くと、担当者が図面の材質欄と直接照合できます |
| ステンレス | SUS304 など | 「ステンレス対応」だけだと、溶接まで対応できるのかが分かりません |
| アルミ | A5052 など | 扱わない材質があるなら、書かないことで問い合わせの空振りが減ります |
| 支給材 | 内容を確認して対応 | 材料持ち込みの可否は、聞かれる回数の多い項目です |
3. 寸法と数量の範囲を示す
設備能力は、型式の羅列ではなく「何ができるか」に翻訳して書きます。板厚の対応範囲(例:板厚0.5〜12mm)、加工できる最大寸法、対応できる数量(1点の試作から/小ロット中心/量産も可)。この3つがあると、相手は自分の案件が範囲に入るかを自分で判断できます。
数字を出すのが不安なら「◯◯まで対応した実例があります」ではなく、「この範囲でご相談を承ります」という書き方にすれば、断定にならず、しかも判断材料にはなります。
4. 図面の受け取り方を書く
意外に抜けているのがこれです。PDF・DXF・手書きの寸法メモ・現物のどれで相談できるのかを書いておくと、「図面がまだ完成していないから問い合わせを控える」という取りこぼしがなくなります。
図面が未完成でも、話せるところから相談できると分かることが、最初の1通のハードルを下げます。
5. 図面から出荷までの流れを見せる
工程ごとの受け渡しをどう考えているかは、そのまま品質の説明になります。5段階で十分です。
| 段階 | やっていること |
|---|---|
| 01 図面確認 | 用途・公差・数量・納期を整理する |
| 02 工程設計 | 材料取りと加工順を決める |
| 03 切断・曲げ | 基準面を守りながら成形する |
| 04 溶接・仕上げ | ひずみを確認しながら接合する |
| 05 検査・出荷 | 重要寸法と外観を最終確認する |
ここで大事なのは、干渉・溶接ひずみ・表面処理後の寸法のように、前の工程で次の工程を考えていることが伝わることです。発注担当者はそこを読んでいます。
6. 検査で見ている項目を書く
部品は、相手部品に組み付いて初めて完成です。「できた」ではなく「使える」を確認していることを、項目で示します。重要寸法、穴位置・ピッチ、溶接外観とひずみ、バリ・傷・仕上げ。4項目並べるだけで、検査の話をしていない会社と差がつきます。
7. 見積依頼に必要な情報と、会社情報
問い合わせページに「材質・数量・希望時期をお知らせください」と書いてあるかどうかで、最初の1通の中身が変わります。条件が揃っていれば、その日のうちに検討に入れます。揃っていなければ、聞き直しの往復が発生し、そのあいだに他社が見積もりを出します。
会社情報は、代表者名・所在地・設立・主要設備・取引先の業界(社名でなくても構いません)まで。信用の土台になります。
よくある失敗
金属加工の会社のホームページを見ていて、実際によく見かけるものを挙げます。
- 「精密加工」「高品質」だけで、加工方法・板厚・材質が一つも書いていない — 見る側は可否を判断できないので、判断できる会社のほうへ行きます。文章量の問題ではなく、判断材料が無いという問題です。
- 設備一覧が機械の型式の羅列で終わっている — 発注担当者は機械の型式から加工範囲を逆算しません。「この設備で、この大きさまで、この加工ができます」まで翻訳して初めて情報になります。
- 加工事例の写真が完成品の寄りだけ — 大きさが分からない写真は判断に使えません。全体が入る引きの写真を1枚足すか、寸法を1つ書き添えるだけで伝わり方が変わります。
- 問い合わせフォームが「お名前・メール・お問い合わせ内容」の3つだけ — 材質・数量・希望時期の欄が無いと、条件の揃わない問い合わせが届き、往復が増えます。図面ファイルを添えられる案内も入れておきます。
- 会社概要が画像1枚になっている — 見た目は整いますが、中の文字は検索に載りません。社名で検索されたときに出てこない原因になりがちです。
- 窓口が一つしかない — 現場に出ていて日中に応対できない時間帯があるなら、夜のうちに送れる窓口を用意しておくと取りこぼしが減ります。
- スマホで開くと表が横にはみ出す — 設備一覧や材質表は横に長くなりがちです。移動中の担当者はスマホで見ています。
今のホームページを、先に確かめる
ここまでの7項目のうち、いくつが自社のホームページに書いてあるか。まずはそこからです。作り直すべきかどうかの判断は、業種を問わない7つの基準にまとめてあります(ホームページを作り直すべきか、7つの判断基準)。
KIGAKU Web & Toolsの場合
当方は、お店・小さな会社専門のホームページ制作に加え、見積書・作業日報などの業務ツール制作も承っています。板金・機械加工の会社の場合は次の形になります。
- 初期費用 120,000円〜(事例掲載にご協力いただける場合 80,000円〜)・公開後3ヶ月の軽微修正込み
- 必須の月額契約なし。ご希望があれば内容を伺って個別にお見積りします。ドメインとサイトデータの所有権はお客様側に残る形が基本です
- ご契約前に、貴社の情報を元にした無料の試作ホームページを先にご覧いただけます。見積書・図面のやり取りの整理など、業務ツールの形もあわせてご提案できます
- 営業電話・訪問は行いません。やり取りはメールで完結します
まずは、試作を見てから決めてください。
会社名と現在のホームページの状況(なくても構いません)、それに図面や見積まわりで手間になっている作業があれば、そのままお送りください。試作ホームページを無料でご用意します。
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